知的財産ニュース 韓国特許庁と韓国女性発明協会、「女性向け知的財産支援政策の協議体」を発足

2024年4月22日
出所: 韓国特許庁

産・学・官の関係者が集まり、知財分野の女性向け支援政策について話し合う

韓国特許庁と韓国女性発明協会は4月22日月曜日、韓国知識財産センター(ソウル市江南区所在)にて女性向け知的財産支援政策に関して産業界・学界・法曹界の専門家から意見を取りまとめるために「女性向け知的財産支援政策の協議体」を発足する。

2022年女性による知的財産出願件数は58,473件と、男性による出願件数(119,238件)の半数にとどまっており、男女差を解消するための女性向けIP専門教育プログラムや人材育成政策が少ない現状である。

<韓国における男女別知的財産権の出願現状(特許・実用新案・意匠・商標)>
区分 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
女性 40,852 47,235 55,708 62,402 58,473
男性 121,110 126,322 139,134 139,658 119,238

※単位:件
※※出所:「2022年知的財産統計年報」男女別の特許・実用新案・意匠・商標における出願件数(特許庁)

今回発足する「女性向け知的財産支援政策の協議体」は、知財の全ての分野で女性向けさまざまな支援事業を発掘するために、産業界・学界・法曹界など計9名が参加する。

今回のキックオフミーティングでは、女性発明振興政策の法的根拠および沿革、女性発明振興事業の詳細、現行事業についての意見および今後の方向性などについて話し合う。

特許庁は今年8月まで計4回にわたって会議を開き、ほかの機関や海外の女性向け支援政策を参考して知財分野における女性の役割と支援政策の推進方向について深く議論する考えだ。

特許庁は2001年から韓国女性発明協会を協力して女性向け教育、人材育成、事業化支援などさまざまな事業を行っている。

「生活発明コリア」を通じて10年間138目の女性起業家を輩出し、世界最大規模を誇る女性発明イベントである「女性発明王EXPO」で昨年時点、計19か国から354点の発明品を紹介するなど、女性を支える知的財産政策を実施している。

特許庁の産業財産政策局長は「世界各国で新しい経済革新の成長エンジンとして女性の役割に注目している」とし、「本日発足する女性向け知財支援政策の協議体が創業・教育などの分野で女性向け新しい知的財産政策の方向を示してくれると思う」と期待を寄せた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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