知的財産ニュース 韓国特許庁の提案によりID5の「国際意匠出願の審査結果の比較に関するワークショップ」が東京で開かれ

2024年4月24日
出所: 韓国特許庁

国際意匠出願の審査プロセスおよび結果を共有することで制度の国際調和と審査品質向上を図る

韓国特許庁は4月25日木曜日から26日金曜日まで、米国、日本、中国、欧州の知的財産庁と日本国特許庁(東京都所在)にて「国際意匠出願の審査結果の比較に関するワークショップ」を開くと発表した。

今回のワークショップは、昨年、韓国で開かれたID5※の定例会合(2023年9月)で韓国特許庁が新規の協力課題として提案して開かれるもので、東京で開かれるID5中間会合(4月24日)に続いて二日間行われる。ワークショップは韓国特許庁と米国特許商標庁(USPTO)が共同でリードする。
※ID5(Industrial Design 5):意匠分野の先進5か国知財庁(韓国・米国・日本・中国・欧州)の協議体

国際意匠出願の審査プロセスおよび結果を共有することで制度調和および審査品質の向上が期待される

意匠分野の国際ルール作りをリードしている五庁は、今回のワークショップで各国における国際意匠出願制度の運営状況や課題について話し合い、今後の発展方向を模索する。

国際意匠出願制度
ハーグ条約により工業意匠の国際登録制度とも呼ばれ、世界知的所有権機関(WIPO)の国際事務局に一つの意匠出願願書を提出することで条約に加盟している国々に出願したことと同じ効果を与える制度で2014年7月1日に施行された

ワークショップの初日には、五庁がそれぞれ国際意匠出願の審査に採用している審査基準と実務について紹介する。

2日目は、五庁の全体に出願された国際意匠出願件の中で、拒絶理由をはじめ審査結果が異なる案件を選び、各庁の審査プロセスについて比較・分析する。

本ワークショップでは、ID5の関係者以外にも世界知的所有権機関(WIPO)の国際意匠出願局長も参加する予定である。今回のワークショップの結果は、国際意匠出願制度がよりユーザーフレンドリーな方向へ発展する上でも前向きな影響を与えると思われる。

韓国特許庁の商標デザイン審査局長は「ワークショップの開催により、ID5の関係者が相互の審査プロセスや結果を共有することで、意匠制度において国際調和を図る土台となると思い、国際意匠の審査品質を高める上でも大きく貢献できると期待している」と述べた。

今回のワークショップや国際意匠出願制度に関する詳細は、特許庁のデザイン審査政策課(電話:042-482-8353)に問い合わせできる。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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