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原産地表示：オーストラリア

質問

オーストラリアの原産地表示について教えてください。

回答

指定された産品に原産地が表示されていない場合、または表示が誤っている場合は、商業（貿易記載）法［Commerce（Trade Description）Act 1905］により輸入できません。

I. 輸出入通関時

消費者保護の観点から、以下の製品は1940年商業（輸入）規則に従い、原産地のほか、性質、数量、原料、生産者などの適正な表示が義務付けられています［Commerce（Imports）Regulations 1940］。詳細は、文末のオーストラリア税関のウェブサイトを参照ください。

食品・飲料品（食品・飲料品の製造に用いられるものを含む）
医薬品（未開封証明を求められる場合がある）
肥料、農作物の種子、植物
繊維製品・衣料品および靴（ラベルの添付場所の指定があります）
宝石類（模造宝石類、貴金属や貴石と一緒に作製された装飾品を含む）
一部の皮革・繊維・硬質ゴム・プラスチック製品
ブラシ製品、家庭用の陶磁器・エナメル加工された食器、台所用品
電気機器（白熱電球を含む）
化粧用パフ
玩具
葉巻・煙草、煙草紙などの部品
セメント、衛生・洗面関連製品に用いられる陶器、耐火粘土、ガラス磁器
壁床タイル
時計および作動部品（「movement/cased in」、「assembled in」などの特殊表記が認められます）
一部の包装済み製品

オーストラリアから輸出時の原産地表示は義務付けられていません。ただし、商業規則以外の法令でラベル貼付が義務付けられている場合もあり、虚偽の表示をした産品を輸出しようとした場合は、物品が差し止められる、あるいは輸出できなくなる可能性があります。

II. 小売販売時の原産地表示

オーストラリアでは、商品販売時の原産地表示を義務付けていませんが、競争・消費者法により誤解を招く表示あるいは詐欺的な表示を禁じています（Competition and Consumer Act 2010）。

特に食品に関しては、オーストラリア・ニュージーランド食品基準コード（FSANZ）に基づき、全ての食品に対して、加工された国やパッケージされた国、原料の原産国または輸入された原料である旨の表示が義務付けられています。また、各州・行政区が独自の食品関係法によって安全衛生管理の詳細や、監視方法、違反時の罰則などを規定し管理しています。

III. 表示規則

原産地表示の主な規則は以下のとおりです。詳細は文末のウェブサイトで「Country of origin claims and the Australian Consumer law」を参照ください。

「Made in」、「Manufactured in」の表示が認められるのは、当該国で産品への実質的な変更が加えられる場合です。
「Product of」、「Produced in」、「Produce of」の表示には、次の2つの条件を満たす必要があります。
1. 産品の主要部品（または主成分）の大部分が、原産地とされる国で産出されていること
2. 産品の生産・製造工程のすべてまたは実質すべてが、原産地とされる国で行われていること
「Grown in」の表示が認められるためには、産品の主要部品・成分が原産地とされる国で育ち、収穫され、生産・製造工程のすべてまたは実質すべてが、原産地とされる国で行われていることが必要です。