ダグマウィット運輸相が物流部門への投資を呼び掛け

(エチオピア)

アディスアベバ発

2021年04月09日

エチオピア運輸省は3月24~25日にアディスアベバ市内で「エチオピア運輸部門投資サミット」を開催した。運輸部門の投資対象となる44件のプロジェクトを、合弁や官民連携(PPP)での投資機会として内外の投資家に紹介した。フィレフィオット・ヒウォット運輸省顧問によれば、この44件には物流、道路・鉄道・空港整備などが含まれるという。

また、会議では、運輸部門10カ年計画(2020~2030年)も紹介された。この計画は、期間内に道路総延長を24万5,942キロ(71%増)まで延伸し、官民連携スキームにより高速道路を5路線整備することが示されている。加えて、世界銀行が発表する「物流パフォーマンス指標」を126位から40位まで向上させること、空港利用者を年間4,840万人(初期値の4倍)に拡大すること、鉄道の路線距離を現状の690キロから3,999キロに拡充するといった目標を掲げている。これらの達成に必要な投資額は総額で3兆400億エチオピア・ブル(約8兆2,080億円、1ブル=約2.7円)に上る。

ダグマウィット・モゲス運輸相は、運輸物流部門の効率改善への政府の強い関与を示しつつ、官民連携による内外からの企業の参画を訴えた。同相によれば、投資法や投資規則の相次ぐ改定や、2020年3月に発表した国家運輸政策により、投資家の運輸部門への参入余地は拡大しているという。

主催者によると、会議には約300の企業が登録、新型コロナウイルス感染症対策として、会場での参加は100人ほどで、残りはオンラインでの参加となった。

(メセレット・アベベ)

(エチオピア)

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