米中間選挙、ウィスコンシン州の上院選と知事選、民主党候補が現在やや優位
(米国)
米州課
2022年08月18日
米国の11月の中間選挙でウィスコンシン州の連邦上院選と、同日に行われる知事選では、民主党候補がやや優位との状況が世論調査からわかった。
同州のマーケット大学ロースクールは8月17日、知事選などの世論調査結果(注1)を発表した。民主党候補の現職知事のトニー・エバース氏と、ドナルド・トランプ前大統領が支持する共和党候補で実業家のティム・ミシェルズ氏(2022年8月16日記事参照)との直接対決を想定した問いでは、エバース氏が45%で、ミシェルズ氏の43%を2ポイント上回った。予備選前の6月の調査時では、エバース氏が48%、ミシェルズ氏が41%だった。
連邦上院選に関する問いでは、民主党候補の現副知事マンデラ・バーンズ氏が51%と、トランプ支持者で現職の共和党候補ロン・ジョンソン氏(44%)を7ポイント上回った。6月の調査時にはバーンズ氏が46%、ジョンソン氏が44%と2ポイント差だった。
知事選と連邦上院選に関する無党派層の支持をみると、エバース氏は6月の49%から今回の41%に低下する一方で、バーンズ氏は6月の41%から今回の52%に上昇しており、こうした無党派層の支持率の変化が今回の結果に反映されたとみられる。
共和党支持者、政治経験ない候補者を好む傾向
シンクタンクのピュー・リサーチ・センターが8月16日に、支持政党別による候補者選びの傾向に関する調査結果(注2)を発表した。
それによると、共和党支持者の32%が政治経験のない候補者を好む(「非常に好む」14%、「多少好む」18%)という結果だった。民主党支持者ではその割合は10%と低かった。政治経験のない候補者を好まないとする割合は民主党支持者では49%とほぼ半数を占め、共和党支持者(22%)を大きく上回った。
同センターでは、2016年の大統領選挙戦の序盤、共和党支持者には、民主党支持者よりも大統領候補の経験と実績を重視する傾向があったが、トランプ氏の台頭により状況が一変したと分析している。
これは、中間選挙の各州の予備選でトランプ氏が支持する政治経験のない候補者が勝利することが目立つ状況を裏付けるともいえる。
(注1)実施時期は8月10~15日、対象者はウィスコンシン州の登録有権者811人。
(注2)実施時期は6月27日~7月4日、対象者は全米の成人6,174人。
(松岡智恵子)
(米国)
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