米連邦上院選の世論調査、ウィスコンシンは接戦、フロリダは共和党現職優勢

(米国)

米州課

2022年10月11日

米国の11月の中間選挙の連邦上院選で、ウィスコンシン州では接戦、フロリダ州では共和党現職候補がリードしていることが各種世論調査から分かった。

米国メディア、CBSニュースと調査会社ユーガブは10月9日、ウィスコンシン州の中間選挙などに関する世論調査結果(注1)を発表した。

それによれば、もし今日、連邦上院選が行われれば誰に投票するかという問いに対して、ドナルド・トランプ前大統領が支持する共和党現職ロン・ジョンソン氏が50%、民主党候補のマンデラ・バーンズ氏(州副知事)が49%と拮抗(きっこう)している。8月の別会社の世論調査では、バーンズ氏がジョンソン氏を4ポイントリードしていた(2022年8月22日記事参照)。

ジョンソン氏への投票理由は、「同氏が好きだから」(53%)、「共和党候補だから」(24%)、「バーンズ氏に反対だから」(23%)だった。一方、バーンズ氏への投票理由は、「ジョンソン氏に反対だから」(55%)、「同氏が好きだから」(29%)、「民主党候補だから」(16%)の順となり、バーンズ氏への投票はジョンソン氏への対抗として行われる傾向がわかった。

ニューヨーク州のシエナ大学が9月に実施したフロリダ州の世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注2)によれば、もし今日連邦上院選が行われれば、誰に投票するかという設問で、トランプ氏が支持する共和党現職のマルコ・ルビオ氏が48%と、民主党のバル・デミングス氏(連邦下院議員、41%)を7ポイントリードした。別の調査会社が9月初旬に実施した世論調査では、ルビオ氏が3ポイントリードしており(2022年9月8日記事参照)、差が広がったかたちだ。

支持政党別では、共和党支持者の94%がルビオ氏、民主党支持者の89%がデミングス氏を支持し、無党派層では、ルビオ氏が45%と、デミングス氏(35%)を10ポイントリードしている。人種別では、白人の54%がルビオ氏を支持する一方、黒人の80%はデミングス氏を支持する。ラテン系有権者では、ルビオ氏が55%とデミングス氏(32%)を大きく上回る。ラテン系投票数の全投票数に占める割合が全米で5番目に高いと予想される同州で(2022年7月20日付地域・分析レポート記事参照)、 デミングス氏がラテン系有権者の支持獲得に苦戦しているとみられる。

選挙情報サイト270トゥウィンの連邦上院選の選挙予想(注3)では、ウィスコンシン州は「わずかに共和党優勢」、フロリダ州は「共和党優勢」だ(10月5日現在)。

(注1)実施時期は10月3~7日。対象者はウィスコンシン州の登録有権者1,138人。

(注2)実施時期は9月18~25日。対象者はフロリダ州の投票予定者669人。

(注3)サバトズ・クリスタル・ボール、クック・ポリティカル・レポート、インサイド・エレクション、スプリット・チケット、ファイブ・サーティエイト各社の総合判定に基づく。

(松岡智恵子)

(米国)

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