リヤド市内に本格日本食レストランが再オープン

(サウジアラビア、日本)

リヤド発

2023年03月08日

サウジアラビアの首都リヤド市内中央部のオラヤ(Olaya)地区で228日、日本食レストラン「Nozomi」が再オープンした。同レストランは、英国ロンドン市内に本店がある同名レストランのフランチャイズ店として、同じオラヤ地区にかつて出店していた。今回の出店では、フランチャイジー企業が替わり、目抜き通りのキング・ファハド通り沿いの好立地で再オープンを果たした。

同レストランの最大の特徴として、親会社のアル・モアジル(Al Moajil)が食品輸入を長く手掛けており、日本食材の直接輸入に積極的なことが挙げられる。しょうゆ、みそ、酢といった調味料に加えて、鮮魚や食肉などの材料調達も独自に取り組む。食材の調達は、レストラン全般の管理運営責任者である英国人、リチャード・マッケイ氏と岸剛平料理長の二人三脚で行っている。1月に輸入解禁(2023年1月24日記事参照)になったばかりの日本産和牛も取り扱う予定だが、マッケイ氏は「日本産和牛のおいしさの違いにどこまで気づくか試してみる必要がある」と語る。サウジアラビア人の多くが、味の違いが生じにくいウェルダンで食するのがその理由だという。

写真 レストランの外観(ジェトロ撮影)

レストランの外観(ジェトロ撮影)

日本食材輸入は依然として高コスト構造

日本食材を利用する上で大きな課題は、日本産の調味料などは外国産に比べて消費期限を短く設定しているものが多く、到着後に使用できる期間が十分に取れない場合があることだという。また、輸入に際して、日本とサウジアラビアの食品医薬品庁による登録作業に費用と時間もかかる。「新しい商品を登録するには約7,000ドルが必要」(マッケイ氏)だという。少しでも安価に調達するため、同社は日本国内の協力者の仲介を利用し、日本の生産者から直接輸入品を増やすべく工夫している。

(秋山士郎)

(サウジアラビア、日本)

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