ブルキナファソ暫定軍事政府、北朝鮮と外交関係を回復

(ブルキナファソ、北朝鮮)

アビジャン発

2023年04月10日

ブルキナファソのオリビア・ルアンバ外相は3月29日、北朝鮮との外交関係を回復すると発表した。ブルキナファソは2017年に、北朝鮮の核兵器計画に対する国連安保理の制裁決議に歩調を合わせ、同国との外交関係を断絶していた。メディア報道では、駐セネガルの蔡煕哲(チェ・ヒチョル)北朝鮮大使が駐ブルキナファソ大使を兼任することになったと伝えている。

同外相は「今回の決定により、わが国への軍事装備や資材の供与を通じた安全保障分野のほか、鉱山、保健、農業、研究分野などで模範的な2国間協力を維持できるようになった」と述べた。同外相によると、ブルキナファソは1983年の軍事クーデター「サンカラ革命」当時、北朝鮮と非常に良好な関係を築いていたという。

ブルキナファソが位置するサヘル地域では近年、イスラム過激派武装組織によるテロとそれを背景としたクーデターが相次いでいる(2022年11月22日記事参照)。同国では、クーデターで実権を掌握したイブライム・トラオレ大尉を首班とする軍事暫定政府(2022年10月3日記事参照)と、旧宗主国フランスの間の関係が悪化している一方、ロシアの影響力が拡大している。同国暫定軍事政府はテロとの戦いを強化するためにパートナーを多角化する方針を明らかにしている。

なお、北朝鮮への制裁に関する最新の国連報告書によると、エリトリア、コンゴ民主共和国、モザンビーク、ウガンダなどのアフリカの幾つかの国が北朝鮮の武器を買い続けているという。

(渡辺久美子)

(ブルキナファソ、北朝鮮)

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