英外相、ガーナで中小企業支援表明、ザンビアとは重要鉱物に関する覚書締結

(英国、ガーナ、ザンビア)

ロンドン発

2023年08月15日

英国のジェームズ・クレバリー外務・英連邦・開発相は7月31日から8月3日にかけて、今後の互恵的な関係強化に向けガーナ、ナイジェリア、ザンビアの3カ国を訪問した(注)。この訪問は、2024年4月に開催する英国アフリカ投資サミットを見据えたもの。

クレバリー氏は7月31日に、ガーナを訪問。同国の中小企業に対する投資を発表した。投資規模は4,000万ポンド(約73億6,000万円、1ポンド=約184円)で、英国の政府系開発金融機関ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント(BII)が提供する。今後15年間にわたり最大150社を支援するとしている。そのほか、金の違法な取り引きと、それに伴うガーナや英国における社会、環境、経済への損害に取り組むため、390万ポンド規模のプログラムを立ち上げる。

クレバリー氏は8月3日にはザンビアを訪問し、同国でのグリーン投資を加速すべく、新たな支援目標を発表した。2021年11月に両国の間で合意したグリーン成長コンパクトを通じて行うとしている。

主な支援目標は次のとおり。

  • ザンビアの鉱業、鉱物、再エネ部門に対する25億ポンド規模の民間投資。
  • 中小企業に対し5億ポンド規模の公的資金も含めたブレンデッドファイナンスを行うほか、1億5,000万ポンド規模の民間投資を動員。

そのほか、重要鉱物に関する覚書にも署名。英国政府は英国からザンビアへの投資拡大などを通じ、銅やコバルトなどクリーンエネルギーへの移行に必要な鉱物の、責任ある採掘をさらに支援するとしている。

さらにクレバリー氏は、首都ルサカでハカインデ・ヒチレマ大統領とスタンリー・カソンゴ・カクボ外務・国際協力相と会談し、債務再編などにつき議論した。

(注)ナイジェリアへの訪問については2023年8月15日記事参照。

(チャウジュリー・クリシュナ)

(英国、ガーナ、ザンビア)

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