ゼネストを11月14日から実施も、2日間で終了

(ナイジェリア)

ラゴス発

2023年11月17日

ナイジェリア労働会議(NLC)と労働組合会議(TUC)は11月15日、無期限のゼネラルストライキを停止した。今回のストライキは13日に発表し、14日から実施していた。ストライキには全国銀行・保険・金融機関職員組合やナイジェリア医療保健労組、大学教職員組合、工科大学教職員組合、全国食品飲料たばこ従業員組合、ナイジェリア海事労働組合、全国電力従業員組合、ナイジェリア鉄道労働組合、ナイジェリア鉄道労働者組合(NRU)などが参加し、ナイジェリア航空輸送労働者組合(NUATE)は当面の参加を見合わせたものの、ストライキが長引いた場合には参加を示唆していた。2日間のスト中、最大の経済都市ラゴスでは学校の休校が確認されたが、平穏だった。

今回のゼネラルストライキの停止について、NLCは、連邦政府が提示した条件を検討した上での判断とし、11月1日の暴行に対する捜査の進展と、関係者への起訴・解任への期待を寄せた。

燃料補助金撤廃に反対するゼネラルストライキは10月13日には連邦政府との協議で妥結し、労組は30日間見合わせるとしていた(2023年10月13日記事参照)。しかし、今回の発端は、11月1日にNLCのジョー・アジャエロ委員長がイモ州での労働環境改善を訴える抗議活動を行う中、地元警察に逮捕され暴行を受けたとされたことへの抗議や、10月の合意事項が連邦政府で一部守られていないことが背景にあった。

連邦政府は労組との交渉を行う一方で、国家産業裁判所はNLCとTUEに対して、14日からのストライキの差し止めを言い渡していた。

(奥貴史)

(ナイジェリア)

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