11月のインフレ率、過去最高の前年同月比28.20%に上昇

(ナイジェリア)

ラゴス発

2023年12月19日

ナイジェリア国家統計局(NBS)は12月15日、11月の消費者物価指数(CPI)上昇率を前年同月比28.20%と発表した。基準となる2009年11月以降、過去最高の物価上昇率を更新している。食品は同32.84%、非食品は同22.55%を記録した。

ティヌブ政権が2023年5月29日に発足し、これまで政府の財政負担となっていた燃料補助金を撤廃したものの(2023年6月2日記事参照)、ガソリン価格急騰に伴う交通費と輸送コスト増や、通貨ナイラの対ドル公定レートの切り下げによる輸入コスト増(2023年6月20日記事参照)がCPIの上昇につながっている(2023年7月20日記事参照)。

2023年1月のCPI上昇率は前年同月比21.82%と5月の同23.65%を比べると、その差は1.83ポイントにすぎなかったが、5月と11月の差は4.55ポイントに広がっている。

2023年12月15日時点で、公定レートのI&Eウィンドウ(中央値)は1ドル=861.65ナイラとなっており、2023年1月3日時点の同449.01ナイラと比べ、ナイラの対ドル価格はほぼ半減している。

(奥貴史)

(ナイジェリア)

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