第3四半期GDP成長率は前年同期比1.6%、経済危機以降初のプラス成長

(スリランカ)

コロンボ発

2023年12月21日

スリランカ・センサス統計局(DCS)は12月15日、2023年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率が前年同期比1.6%と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2021年第4四半期(10~12月)以降、7四半期ぶりのプラス成長となった。経済危機が発生した2022年第1四半期(1~3月)から6四半期連続でマイナス成長が続いていたが(2023年9月25日記事参照)、2023年第3四半期は経済の後退に歯止めがかかり成長に転じた。

同時期の産業別成長率では、農林水産業が3.0%、鉱工業が0.3%、サービス産業が1.3%増加した。農林水産業では、穀物の栽培が33.2%、海洋漁業・海洋養殖業が27.5%増えた。鉱工業では、建設業がマイナス5.5%と低下したものの、製造業が2.1%、鉱業・採石業が0.7%成長した。サービス産業では、宿泊・飲食サービス業が34.9%、保険・再保険・年金積立金が29.6%の成長を見せた(添付資料表参照)。

DCSは成長に転じた要因として、スリランカ・ルピーの為替レート回復に伴う景気の先行きに対する期待の好転や輸入コストの低下、金利低下による資金需要の拡大などを指摘している。加えて、原材料価格の高騰が国際競争力の低下をもたらし、輸出量が減少したためと分析している。

(大井裕貴)

(スリランカ)

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