通貨下落は止まらずも、CPI上昇率は減速

(ケニア)

ナイロビ発

2024年01月10日

ケニア国家統計局は12月29日、同月の消費者物価指数(CPI)上昇率を前年同月比6.6%と発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。分野別では、交通(前年同月比11.7%)、住宅・水・電気・ガス・その他の燃料(同8.3%)、食料・飲料(同7.7%)などで引き続き高い物価上昇が続いている。一方、12月14日にガソリン価格の引き下げが発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)され、ナイロビ市内では1リットル当たり5ケニア・シリング(約4.5円、1シリング=約0.9円)安い212.36シリングとなったことから、物価上昇は少しずつ沈静化していくことが期待される。

一方、中央銀行は通貨下落とインフレ抑制を目的として、12月5日に政策金利引き上げ(2023年12月12日記事参照)を行ったが、シリングは1月4日時点で1ドル=157.39シリングと、利上げ後も下落は止まっていない。シリング安による物価上昇圧力は引き続き高い。

ケニアのスタンビック銀行が1月4日に発表した12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比で48.8となった外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。前月から3ポイント改善したものの、景気判断の境目となる50は下回った。同行は、ケニア企業は引き続き将来の活動に対して楽観的ではないとしている。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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