政策金利を引き上げ、通貨シリング安への歯止め狙う

(ケニア)

ナイロビ発

2024年02月16日

ケニア中央銀行の金融政策委員会は2月6日、政策金利を12.50%から13.00%に0.5ポイント引き上げることを発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。物価上昇圧力が引き続き高いことと、2023年12月に政策金利を2ポイント引き上げたものの、通貨下落が止まらなかったこと(2023年12月12日記事参照)から再度の引き上げに踏み切ったとしている。

ケニア国家統計局が1月31日に発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した2024年1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比6.9%だった。交通(10.6%)、住宅・水・電気・ガス(9.7%)、食料・飲料(7.9%)など主要な項目で高い水準が続いた。

通貨シリングは1月2日に1ドル=157.0シリングだったが、その後、下落を続け1月23日には161.4シリングを記録した。以降は、一進一退となったが、今回の利上げを機に上昇し、2月14日時点で156.7シリングまで戻している。

ケニアのスタンビック銀行が2月5日に発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.8となった。前月から1ポイント改善し、景気判断の境目となる50に近づいた。同行は、農業、建設、サービスが改善する一方で、製造業と卸小売業はさらに悪化傾向にあるとしている。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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