久光製薬、スタートアップとの連携でアフリカ初の商品ローンチ式典を開催

久光製薬は4月26日、アフリカでの販売は初めてとなる同社の貼り薬サロンパスのローンチ式典をラゴス市内で開催した。同社によると、ナイジェリアでは、痛みに対応する薬は塗り薬が主流な中、貼り薬は持続時間が長く、商品の容積もとらない点も強みだという。

今回のローンチにあたっては、ナイジェリアのヘルスケアスタートアップであるドラッグストック(注)との提携が大きな足掛かりになったという。ドラッグストックは、独自の電子商取引（EC）サイトを通じて、4,000近くの国内の薬局・医療機関に医薬品や消耗品を提供する医薬品卸だ。クラウドベースのプラットフォームの構築のほか、POS端末などの提供を通じて薬局の販売や在庫管理を支援、物流の最適化を図ることで患者が手頃な価格で質の高い薬を入手できるようにしている。ナイジェリアでの医薬品販売には、食料医薬品管理局（NAFDAC）の認証取得が必要だが、ドラッグストックは、海外の医薬品に対してその認証取得も支援を行うなど、久光製薬の販路開拓の重要なパートナーとなっているという。

久光製薬は、今回のローンチに先駆けて、2023年11月に開催されたラゴス国際見本市に出展し、マーケティング活動を行っていた（2023年11月9日記事参照）。また、ドラッグストックは、2024年2月にジェトロが主催したスタートアップロードショーを通じて来日し、久光製薬を含む複数の日本企業と商談を行った（2024年3月22日記事参照）。

（注）ドラッグストック（DrugStoc）は、AAIC Investmentから2021年11月のシリーズAで、同社を含む4社から合計数百万ドルの出資を受けている。

（奥貴史）