国交正常化発表後、イラン外相がサウジアラビア初訪問

(サウジアラビア、イラン)

リヤド発

2023年08月21日

サウジアラビアは8月17日、イランのホセイン・アミール・アブドゥラヒャーン外相の訪問を受け、ファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外相とリヤドで会談した(2023年8月21日記事参照)。両外相が会うのは2023年6月以来約2カ月半ぶりで(2023年6月5日記事参照)、サウジアラビア国内では初となる。

会談後の記者会見で、ファイサル外相は2023年3月に発表(2023年3月13日記事参照)した両国間の合意について、「相互信頼の強化、協力の拡大、地域の安定強化を通じて、両国と両国民に利益をもたらすもの」とし、大使を含む外交使節団の活動が互いの首都で再開している点に触れつつ、両国が国交再開に向けた合意条件の履行に真摯(しんし)かつ真剣に取り組んでいる状況を報告した。両国の取り組み姿勢については、「このような強い意欲は、兄弟国である両国の国交再開に向けた歩みを続けるもの」とし、「両国は2国間関係の強化に期待している」と述べた。

また、ファイサル外相は「リヤドはイランのイブラヒーム・ライーシー大統領がサルマン・ビン・アブドゥルアジーズ・アール・サウード国王の招きにより同国を訪問することを心待ちにしている」と述べ、イラン大統領の早期の来訪実現を呼びかけた。さらに、開催国として立候補している2030年万博開催に向けたイランの支援を高く評価した〔8月17日付サウジアラビア国営通信社(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

アブドゥラヒャーン外相は翌18日にはジッダを訪問し、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(首相)とも会談した。両者は2国間関係や両国間の協力の将来的な機会を発展させる方法について協議した(8月18日付SPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(秋山士郎)

(サウジアラビア、イラン)

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