ジェトロ対日投資報告2023
第1章 世界の対内直接投資動向
第2節 2022年における世界のグリーンフィールド投資

世界のグリーンフィールド投資を発表ベースで見ると、投資志向の拡大が鮮明となった。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、2022年に発表されたグリーンフィールド投資額は、前年比で64.2%増となった。特に新興国・地域への投資が約2倍になり、好調だった。アフリカへの投資プロジェクトが多く発表されたほか、インドがけん引するかたちで、南アジアも大きく伸びた。先進国では米国への投資が好調で、北米も伸長した。一方、東アジア(日本、韓国は含まない)への投資は前年比で6割程度と減少した(図表1‐2)。

図表1-2 世界のグリーンフィールド投資額(発表ベース)の推移(単位:100万ドル、%)
国・地域 2020年 2021年 2022年 2022年
伸び率(前年比)
世界 603,933 738,636 1,212,651 64.2
階層レベル2の項目先進国・地域 333,356 465,124 639,446 37.5
階層レベル3の項目欧州 211,410 295,950 361,860 22.3
階層レベル3の項目北米 86,657 118,863 184,722 55.4
階層レベル3の項目その他先進国・地域 35,289 50,311 92,863 84.6
階層レベル2の項目新興国・地域 270,577 273,512 573,205 109.6
階層レベル3の項目アジア(中東含む) 169,868 156,429 275,369 76.0
階層レベル4の項目東アジア 39,143 40,560 23,801 -41.3
階層レベル4の項目東南アジア 68,584 64,085 86,570 35.1
階層レベル4の項目南アジア 25,138 19,048 80,584 323.1
階層レベル3の項目中南米 64,668 64,808 101,679 56.9
階層レベル3の項目アフリカ 36,040 52,220 194,903 273.2
  1. 〔注〕

    日本、韓国は「東アジア」ではなく、「その他先進国・地域」に分類。分類はUNCTADによる。
    データは設備投資額の推定値。データにカリブ海諸国/地域の金融センター経由のものは含まない。

  2. 〔出所〕

    国連貿易開発会議(UNCTAD)データより作成。分類もUNCTADによる

2023年版目次

  1. 第1章
  2. 第2章
  3. 第3章

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