ジェトロ対日投資報告2023
第2章 日本の対内直接投資動向 第2節 国・地域別対日投資動向
1. フロー
2022年の対日直接投資額（資産負債原則）を地域別に見ると、北米が前年比73.2％増の2.0兆円で最多、次いで欧州は1.9兆円と2021年のマイナス0.8兆円から回復、アジアは前年比27.2％減の1.8兆円となった (図表2-3)。最多の北米については、米国が前年比25.9％増の1.4兆円で世界の国・地域別で最多となった。カナダは、0.6兆円で2021年の503億円から大幅に増加した。欧州は、英国が1.1兆円、スイスが0.4兆円、フランスが0.2兆円となるなど、前述のとおり2021年の引揚超過から受入超過に転じた。アジアでは、シンガポールが前年比-1.1%減の0.8兆円、香港は0.4兆円で2021年の1.3兆円から大幅な引揚超過、台湾は0.2兆円と2021年の248億円から増加した(図表2-4)。
〔出所〕「国際収支統計」（財務省、日本銀行）から作成
| 順位 | 国・地域 | 2022年 | 2022年 伸び率(前年比) | 2022年 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 米国 | 14,000 | 25.9 | 21.7 |
| 2 | 英国 | 11,252 | ＊ | 17.4 |
| 3 | シンガポール | 8,434 | -1.1 | 13.1 |
| 4 | ケイマン諸島 | 6,247 | 13.4 | 9.7 |
| 5 | カナダ | 6,134 | 1,118.8 | 9.5 |
| 6 | スイス | 3,911 | ＊ | 6.1 |
| 7 | 香港 | 3,523 | -73.5 | 5.5 |
| 8 | フランス | 1,939 | -24.9 | 3.0 |
| 9 | 台湾 | 1,835 | 638.4 | 2.8 |
| 10 | オーストラリア | 1,723 | -44.4 | 2.7 |
| — | 全体 | 64,629 | 68.6 | 100.0 |
2. 残高
2022年末の対日直接投資残高（資産負債原則）は、欧州が19.8兆円(全体の42.8％)で最大、次いでアジアと北米が、11.1兆円(同24.1％) となった(図表2-5)。欧州は、オランダの残高減少（前年比14.7%減）、フランスの伸び悩み（同2.0%増）などを受け、全体の構成比を前年構成比の44.0%から若干落とした。国・地域別に見ると、米国が10.3兆円(全体の22.3％)と、引き続き最多で、次いで英国が7.7兆円(同16.7％)で続いた(図表2-6)。対日直接投資残高に占める上位10カ国・地域の割合は84.9％となり、米国以外は主に欧州およびアジア諸国が占める状況が続いている。
〔出所〕「本邦対外資産負債残高」（財務省、日本銀行）から作成
| 順位 | 国・地域 | 残高 | 前年比伸び率 | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 米国 | 102,789 | 12.2 | 22.3 |
| 2 | 英国 | 76,966 | 36.3 | 16.7 |
| 3 | シンガポール | 48,232 | 28.4 | 10.4 |
| 4 | オランダ | 33,894 | -14.7 | 7.3 |
| 5 | フランス | 32,309 | 2.0 | 7.0 |
| 6 | 香港 | 26,187 | -5.4 | 5.7 |
| 7 | ケイマン諸島 | 24,990 | 43.1 | 5.4 |
| 8 | スイス | 21,744 | 11.2 | 4.7 |
| 9 | ドイツ | 13,940 | 13.9 | 3.0 |
| 10 | 台湾 | 10,733 | 19.6 | 2.3 |
| — | その他 | 69,896 | 9.3 | 15.1 |
| — | 合計 | 461,680 | 13.5 | 100.0 |
2023年版目次
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第1章
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第2章
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第1節
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第2節
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第3節
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第4節
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第5節
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第6節
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[コラム1]
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[コラム2]
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[コラム3]
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第3章
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